ジュエリー作家・サカモトマミコのひとりごと
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production note about moon

 【Co.QueLe】からリリースの新作「moonシリーズ」
 久しぶりに制作裏話を書こうかと思います。

 この作品のアイデアが浮かんだのは、
 昨年2018年8月のこと。
 腱鞘炎で利き手の右手が使えなくなり(click!)、
 制作ができなかった時でした。

 月の形をした真鍮に銀粉をロウづけしたら、
 クレーターのように見えるかも!? と
 ひらめいたのです。


一ヶ月以上制作できなくて、もどかしくて辛かったけれど、まさに「怪我の功名」といいますか。
もしあの時 腱鞘炎になっていなかったら、「moonシリーズ」は生まれなかったかもしれません。

そして、Instagramにも書きましたが、このシリーズの試作中は
「制作」というよりも「実験」に取り組んでいるような日々でした。
真鍮に銀粉をロウづけした作品など、他に見たことがなかったからです。

そもそも、真鍮はロウづけが難しくて、厄介なのです。
(そのため、できる限りロウづけをしなくて済む作品を制作している人が多い気がします)
それは承知の上でしたが、どうしても形にしてみたいという気持ちが強くて、
「商品開発」に取り組んでいました。

そして、試作を重ねるうちに、銀×真鍮粉という更なる未知の領域へ足を踏み入れることに。
ここまで来ると、ただただ 好奇心だけで突っ走っている感じでした。

銀粉や真鍮粉のロウづけは、ガスバーナーでしっかり熱しないと付かずに取れてしまいます。
そうかと思えば、熱し過ぎると溶けて流れて、ただコーティングしたようになってしまう。
毎度のことながら、試行錯誤と失敗の繰り返し。

また、どう付くのか予測しきれず、同じものが二つとありません。
そこが難しくもあるのですが、作り手としては面白くもあります。

表面の粒々としたテクスチャーは、一つ一つ異なる一点もの。
ラメとか槌目とも違う質感で、唯一無二のもの。

昨年12月、「Marunouchi Street Market」でお披露目するつもりで準備していましたが、
イベントをキャンセルせざるを得なくなり、そのままリリースも保留になっていました。

しかし、2月のある日、夜空に浮かぶ黄金色の月を見て、ハッとしたのです。
いつまで保留にしておくの? このまま眠らせてしまっていいの? と思いました。

ただ、リリースを保留にしていたのは、WEBでの販売に躊躇していたからでもありました。
やはり、それぞれ実物を見て、自分だけのお気に入りの一点を見つけていただきたいし。

そんなわけで、この「moonシリーズ」につきましては、
今のところ サイズが大きいものは対面販売に限定しようかと考えています。
今後は、デザインや組み合わせのバリエーションも増やしていく予定です。

そうなると、早くイベントを決めたいところ。
現在調整中ですので、次のイベントが決まりましたら、お知らせします。
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