ジュエリー作家・サカモトマミコのひとりごと
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The Happy Prince and a swallow
子供の頃から好きだった オスカー・ワイルドの童話『幸福な王子』

ある街に、柱の上に建てられた絢爛豪華な王子の像がありました。
両目には青いサファイア、腰の剣の装飾には真っ赤なルビー、
体は金箔に包まれていて、心臓は鉛で作られていました。
しかし、その像には若くして亡くなった王子の魂が宿っていることを誰も知りませんでした。

柱の上から貧しい町民たちを見ていた王子は、嘆き悲しんでいました。
ある日、越冬するために南の国を目指して飛んでいた一羽のツバメがやってきます。
王子は、自分の像につけられた宝石や金箔を貧しい人々に運んでほしいと頼みます。
彼の深い悲しみを知ったツバメは、南の国へ向かうのを中止して
王子の代わりに街中を飛び回り、貧しい人々へ届けに行くのです。

やがて冬が訪れ、金箔が剥げた王子はみすぼらしい姿になり、
南へ渡り損ねたツバメも次第に弱っていきました。
ツバメは最後の力を振り絞って飛び上がり、王子にキスをして彼の足元で力尽きます。
その瞬間、王子の鉛の心臓は音を立て二つに割れてしまいました。
王子の像は心無い人々によって柱から取り外され、溶鉱炉で溶かされます。
しかし、鉛の心臓だけは溶けず、ツバメと一緒にゴミ溜めに捨てられてしまいました。

下界の様子を見ていた神は、天使に
「この街で最も尊きものを二つ持ってきなさい」と命じます。
天使は、ゴミ溜めから王子の鉛の心臓と死んだツバメを持ち帰ります。
神は天使を褒め、そして王子とツバメは天国で永遠に幸せに暮らしたのでした。

20181229_1275854.jpg
 写真は、10年くらい前に制作したペンダントトップ。

 王子の目のサファイアを運ぶツバメがモチーフです。
 (使っているのは合成サファイアですけれど)

 ずっとつけていなくて、だいぶ黒く変色していました。


20181229_1275856.jpg
 磨いた後のツバメがこちら。

 ピカピカのツヤを取り戻したツバメは
 天国で幸せに暮らしている姿を思わせました。

 師走の慌ただしい日々の中、
 磨いている間は、心が無になります。
 ちょっと心が穏やかになったひとときでした。

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